失敗しない税理士の選び方

税理士事務所を選ぶには、「一体、何を基準に選べばいいの?」と悩んでしまうかもしれません。
しかし、あなたに合う事務所を選ぶための判断基準というのは、明確にあります。

そもそも一口に税理士と言っても、税理士にもいろいろな違いがあります。
そのため、あなたに合った税理士を選ばないと、せっかく契約しても、あまり意味がなく、場合によっては逆効果にもなります。

これは病気で病院にいく時と同じです。
自分の症状に合っていない病院を選ぶと、病気は治りませんし、場合によっては家で安静していた方がよかったなどということもあり得ます。

通常、

  • 喉が痛いなら、耳鼻咽喉科
  • 骨折したなら、外科

など、症状に併せて、病院を選ぶと思います。

税理士を選ぶときも、これと同じように考えて下さい。
税理士に対して、あなたは何をして欲しいのか、サポートして欲しいことを考えて選んで下さい。

値段だけで判断してしまうと、あなたに合う税理士を見つけることは難しくなってしまいます。

では、どんなポイントをチェックすれば良いのか?
以下にご紹介します。

あなたに合う事務所を見つけるための、判断基準とは?

税理士を選ぶときは、以下のポイントもチェックするようにしましょう。

1税務に関する手続きだけでなく、会計や資金繰りなど、会社経営に関する様々なサポートをしてくれるかどうか?

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税理士選びで大事なことは、まず「税務に関する手続き以外にどんなサポートをしてくれるか?」ということです。

特に、会計や資金繰りなど会社経営の中でも重要な部分を、きちんとサポートしてくれるかどうかが重要です。

なぜかと言いますと、会計・資金繰りに関することは、中小企業の経営者にとって、多くの方が抱える現実的な悩みだからです。

実際、
「今の会社の状態は、どうなっているのだろう?」
「このままで会社は回っていくのか?」
「売上がいくらあれば、いいのか?」
「融資は、いつ、いくら必要なのか?」

など、会計・資金繰りに関する相談をされるお客様はとても多く、税務のこと以上に現実的な悩みと言えます。

しかし、こういったデリケートなお悩みは、なかなか従業員などには相談しづらいものです。
だからこそ、その悩みを相談できる税理士がいる価値があるのです。

税理士に相談することによって、問題解決の糸口が見つかったり、精神的にも落ち着くことができます。
会社経営への不安も解消され、業務にも集中でき、業績の向上も見込めます。

2税務調査は総合的にサポートしてくれるかどうか?

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税務調査に対して、総合的にあなたをサポートしてくれるかどうかも重要な判断基準です。

見るべきポイントはいくつかありますが、その中でも特に大事なのが、

  • 税務調査に立ち会ってくれるか?
  • 経験豊富で税務署員ときちんと戦ってくれるか?
  • 書面添付してくれるか?

という点です。

1つずつ解説いたします。

税務調査に立ち会ってくれるか?

税務調査が入ったとき、立ち会ってくれない税理士もいますので、ちゃんと立ち会いをしてくれるかどうか、確認してください。

もし立ち会いをしてくれない税理士ですと、急いで別の税理士を探さなければなりません。
その場合、調査日まで日数も限られていますので、肝心の税務調査対策も不十分になってしまいます。

そのため、本来払わなくてもいい余分な税金を払う羽目にもなります。

また、立ち会ってくれたとしても、追加費用が高い税理士も避けましょう。
税務調査が入りますと、修正申告などで税金を追加で払う可能性があります。
その上に、高額の立ち会い料がかかってしまいますと、資金繰りにも影響しかねません。

税務調査が入った場合に、

  • きちんと立ち会ってくれるか?
  • 立ち会い料は高額でないか?

という点について確認しておきましょう。

経験豊富で税務署員ときちんと戦ってくれるか?

税務調査に臨む税理士は、経験豊富で、税務署員の言いなりにならないことが重要です。

税務調査は、税理士試験では問題で出てこないため、立ち会い経験の浅い税理士はきちんとした対応ができません。
税務署員の言いなりになってしまい、正当性があることについても、きちんと主張できない場合もあります。

そのため、支払う必要のない税金を余分に払うことも有り得ます。

税務調査では、「払うべき部分はきちんと払い、払わなくていい部分はきちんと主張して守る」という姿勢が大事なのです。

そのため、様々な業種で、立ち会い実績のある経験豊富な税理士に対応してもらうことが重要なのです。

書面添付してくれるか?

決算書を提出する際、書面添付を行うかどうかも重要なポイントです。

書面添付は、担当した税理士が「この決算書の内容を保証します」という意味合いで行うものです。
これがあると、税務調査が入る場合、事前に税務署から税理士に連絡が入ります。
つまり、あなたのところに予告無しに税務調査が来ることはないわけです。

前もって調査があることが分かれば安心感もありますし、調査日までに税理士と対策を取ることもできます。
そのため、書面添付をきちんと行ってくれるかどうかも大事な判断基準になります。

このように、税務調査に対して総合的にサポートしてくれるかどうかは重要なポイントです。

3感覚ではなく、正確にシミュレーションをしてアドバイスをしてくれるかどうか?

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さきほど、税務以外のサポートをしてくれる税理士をお薦めしましたが、そのサポートの内容も重要です。

いくら会計や資金繰りなどのサポートをしてくれる税理士でも、感覚的にアドバイスをしてくる税理士は逆効果です。

きちんと、数字などの客観的なデータに基づき、シミュレーションをし、その上でアドバイスしてくれる税理士を選ぶ必要があります。

客観的なデータに基づかない感覚的なアドバイスは、時に逆効果になります。

資金繰りが必要なときも感覚頼りだと、必要以上に大きな金額を借りたり、金利なども悪い条件で借りてしまったりします。

節税面でも、ただ感覚頼りで進めてしまうと、やりすぎて税務調査が入ったり、銀行格付けのランクが下がり、融資が不利になったりします。

このような事態を引き起こさないためにも、きちんと会社の数字を使い、シミュレーションを行うことが大事です。

数字を基にシミュレーションを行うことで、資金繰りなら、いつ、いくら必要なのかが正確に分かり、無駄な融資を申し込む必要がなくなります。

節税対策も、正確なデータからシミュレーションをすることで、どの程度節税をしたら、銀行格付けに影響するか分かります。

何の根拠もなく、「○○した方がいい」と言ってくる税理士は避けるようにして下さい。

早めに無料相談に行ってみることをお勧めします

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税理士への相談は、できるだけ早めに行くことをお薦めします。

なぜなら、相談が遅くなればなるほど、後で問題が大きくなったとき対処するのが難しくなるからです。

税理士に相談すれば、未然に問題が防げたり、問題があっても最小限の被害で留めることが可能です。

放っておけば放っておくほど、後の対処が難しくなります。

税理士への相談というのは、ある意味健康診断を受けるのと同じです。

健康診断は、症状が表に出ていない状態でも、体内部に問題があれば見つけることができます。
そのため、手遅れになる前に予防することができます。

がんなどでも、早期発見できれば、最小限のダメージに抑えられます。

税理士への相談も同じで、今は問題が表に出ていなくても、半年後、1年後会社がきちんと回っていくのか、チェックしてもらうことができます。
もし、問題があれば、早期に対策が取れ、手遅れになることを防げます。

後になればなるほど、問題があったとき、対処が難しくなりますし、最悪の場合、取り返しがつかない事態になることもあります。

たとえ対処できたとしても、問題が大きくなってからでは、お金も時間も余分にかかります。

前もって、専門家に会社の状態を精査してもらうことが重要なのです。


以上のポイントをチェックすることで、あなたに合う事務所を見つけることができるでしょう。

参考になれば幸いです。